ナルセ時計誕生のエピソード

ナルセ時計は2002年、ゼンマイ式時計の専門メーカーとして
名古屋市に誕生しました。

時計師:成瀬拓郎がゼンマイ時計の魅力にひかれて、自身で時計作りに挑戦したことがきっかけでした。

「永遠に残る価値あるものを作りたい、人の心に想いが伝わるモノづくりをしたい」
この考えから本格的なゼンマイ式時計を作り始めることになりました。

最近の身近な製品といえば時計にかぎらず、なんとなく味気ないものが多いように感じます。たしかにデザインや性能ではすぐれているのですが、愛着がわくものが少ないと思えます。
「お気に入りだから長く使いたい、、」 とか、
この道具は自分の子供に将来譲ってあげたいとか思えるものが少ないのです。

なぜでしょうか。

それは最近の商品には「心」が宿っていないからではないでしょうか。
そう、生きた物のように命をもった製品をつくれば、それを使う人にも愛される。
作品には作者の思い(命)が吹き込まれていないと、使う人にも伝わりません。

ゼンマイ式時計は手間をかけて心をこめるから、思いっきり作者の心が吹き込まれます。
そして実際に出来上がった時計は、まるで生き物のように動きます
時間を計るという動作をしながら、、、、

これになら情熱をかけられる。そう私は思って作りました。

ゼンマイ式時計とは、手間ひまかけて作る命ある製品なのです。

ナルセ時計の目指すものはまさしくそこにありました。
この時計は、およそ100年間使い続けることが可能です。

もし300年後の人々に、こんな「ロマン」を残すことができるとしたら、この時計を製作する意味は十分あるのではないでしょうか。

                                時計師 成瀬拓郎
 

[歯車を磨く作業]

 [組立作業]
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